擲弾兵 パンツァーマイアー戦記 著…クルト・マイヤー 学研M文庫

探してた本が文庫化されたので、購入。

パンツァーマイアーは銀○伝のミッ○ーマ○ヤーのモデルと目される人物。
武装SSに関する書籍というのは手に入るのが少ない上、実際に従軍した人物の著作となるとほとんど無い、という意味においても、希少な本である上に、ニュルンベルク裁判の顛末も記述されているので資料的にかなり貴重と思う。

内容は前半の戦闘記録はお世辞にも上手い記述ではないが、リアリティを感じさせる生々しさがある。まぁ、元々プロの記述家ではないから当たり前だし、それによってこの文章が貶められる理由にはならない(「大空のサムライ」の坂井一郎氏は希有な例)。

重要なのは後半のニュルンベルク裁判の部分。東京裁判なんかは映画化もされたこともあって、資料に困らないが、この裁判は探すのが大変。
武装SSと一般SSの違いから、戦争犯罪人として起訴された立場でどういった証言をしたかが克明に綴られている。
現在のイラクの捕虜虐待の問題にも関わってくることなので、再確認ができた。